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病名は聞いたことがあるけれど、それがどのような病気なのか詳しくは分からない...
そんな病気や治療方法などを解説しています。
膝関節の構造
| 大腿骨、脛骨、膝蓋骨で関節を形成します。膝関節の軟骨の周囲には多くの筋肉が付着し，膝関節内部にはクッションとしてはたらく半月板（内側、外側半月板）や膝関節の安定化に関係する靭帯（内側、外側側副靭帯、前、後十字靭帯）などが存在します。したがって膝関節疾患の場合は種々の検査を行い，不具合の原因を特定する正確な診断が重要になります。そして、疾患により、また病気の進行具合により、治療法が異なります。代表的疾患として、変形性膝関節症、偽痛風、特発性大腿骨顆部骨壊死、靭帯損傷，半月板損傷などがあげられます。 |
膝の代表的疾患
| 変形性膝関節症 |
加齢や体重、筋力低下、過去の外傷などが誘因となって膝関節軟骨の摩耗（すり減り）が進み、痛みを引き起こすようになった状態です。O脚に変形することが多く膝の内側に痛みが強く出る事が多い疾患です。
（図１：変形性膝関節症 ）
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| 偽痛風 |
半月板に切開が沈着し、炎症や関節破壊が起こる病気です。 |
| 特発性大腿骨顆部骨壊死 |
膝の骨に起こる骨壊死で、発症早期は激烈な痛みを伴う事が多い。進行すればレントゲンで分かりますが、早期ではＭＲＩでないと診断出来ない場合もあります。 |
| 靭帯損傷，半月板損傷 |
痛み、引っかかり、不安定感などを起こし、症状の診察とＭＲＩで診断されます。 |
保存的療法
| 変形性膝関節症の患者さんの多くは，膝周囲の筋力訓練とヒアルロン酸製剤の関節内注入、装具療法で改善します。肥満傾向の方はダイエットも有効です。 偽痛風の急性炎症にはステロイドの関節注射が有効ですが、頻用は出来ません。 靭帯損傷の多くは装具療法や筋力トレーニングなどが有効です。
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手術療法
| 脛骨高位骨切り術 |
Ｏ脚に変形を矯正し，傷んだ軟骨への負担を減らし，残った正常な軟骨で体重を支えるようにする手術方法です。変形性膝関節症の患者さんの中でも軟骨の変性が少ない方や年齢が５０歳以下の方に行います。 |
| 人工膝関節置換術（TKA） |
軟骨の変性が高度な患者さんや年齢が６０歳以上の患者さんに行います。金属できた人工関節に置き換え、超高分子ポリエチレンの人工軟骨を挿入します。痛みはほぼ消失し、脚の変形の矯正も可能です。
（図２：TKA、正面）
（図３：TKA、側面）
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| 人工膝単顆置換術（UKA） |
軟骨の変性が内側が中心で、外側の軟骨が正常に近い場合は、内側のみを人工関節に置換する人工膝内側単顆置換術が行われる。侵襲が軽く、靭帯が温存されるため、良好な可動域や疼痛の軽減が期待出来る。
（図４：UKA、正面）
（図５：UKA、側面）
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| 関節鏡視下手術 |
十字靭帯損傷や半月板損傷で，膝崩れなどの不安定性や痛みが高度な場合には手術を行います。現在，十字靭帯再建術や半月板切除術，半月板縫合術のほとんどが関節鏡視下で行われるため小さな傷で済み、術後のリハビリテーションも早期から行うことができます。 |
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