心臓血管外科では、主に成人の心臓疾患、大血管疾患、末梢血管疾患等に対する外科治療を行っています。
心臓、大血管手術の多くは身体への侵襲が大きく、リスク(死亡、術後合併症)の高い手術である一方で放置すれば生命にかかわることも多く、手術をするかどうかの判断に迷うことも多々あります。
また、近年の高齢化する社会においては、術後の活動性(ADL)低下も心配です。
このような状況を考慮して、当科では、「低侵襲化と生活の質(QOL)の向上を目指した外科治療」を基本方針としています。
具体的には人工心肺を使用しない心拍動下冠動脈バイパス手術や大動脈瘤に対する開胸、開腹を行わないステントグラフト治療などの「低侵襲手術」を取り入れて、安全で身体に優しい治療を実施するように心がけていますが、患者様、ご家族様とよく相談の上、最終的には個人各々に適したオーダメイドな治療を選択しています。
また、広域な紀南地方より心筋梗塞、大動脈破裂、心不全等にて緊急搬送される患者様も多く、循環器内科と協力しながら、可能な限り緊急手術等の対応もさせて頂いています。 |